Warning: Missing argument 1 for get_pagelink_by_slug(), called in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/7/3/sd0131973/jpcnma.or.jp/wp-content/themes/jpcnma/header.php on line 127 and defined in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/7/3/sd0131973/jpcnma.or.jp/wp-content/themes/jpcnma/admin/functions-theme-basic.php on line 98

日中医学協会ブログ

日中笹川医学奨学金制度<学位取得コース>研究者が奈良県立医科大学で博士号取得!

2026/06/12

日中笹川医学奨学金制度<学位取得コース>研究者が奈良県立医科大学で博士号取得!

 日中笹川医学奨学金制度43期<学位取得コース>研究者の葉盛さんが、20259月に奈良県立医科大学で博士(医学)の学位を取得しました。

 葉さんは、江蘇省南京市の南京赤十字血液センターに所属しています。2017年には第39期研究者として、日本赤十字社近畿地区血液センター製剤部に1年間留学し、臍帯血幹細胞の保存条件に関する基礎実験研究に参加するとともに、日本の血液事業機関における血液製剤の保存や臨床使用に関する研究の進展について学びを深めました。
 留学期間中には、当時の指導教官であった木村貴文先生(製剤部長)に同行し、千葉県で開催された第65回日本輸血・細胞治療学会総会に参加しました。学会では、当時近畿ブロック血液センター所長であった藤村吉博先生による「血栓性微小血管症(TMA)の鑑別診断と治療の考え方――特に血漿療法、血小板輸血、抗体薬による治療」と題した講演を拝聴し、この講演を通じて、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)という極めて希な疾患の存在を初めて知り、TTPの発症機序に重要な役割を果たすフォン・ヴィレブランド因子(VWF)の生理機能や関連疾患の病態メカニズムに強い関心を抱くようになりました。

 留学を終えて帰国後、藤村先生と木村先生のご紹介により、TTPの研究を専門とされる奈良県立医科大学輸血部の松本雅則教授(上写真,左)にご連絡し、受け入れのご承諾をいただきました。そして202011月、日中笹川医学奨学金制度第43期<学位取得コース>研究者に選抜され、翌年1月にはコロナ禍の影響を受けながら来日し、博士課程入学試験を受験して無事に合格しました。

 コロナ禍での大学院訪日受験体験記―全3回シリーズ【第1回】【第2回】【第3回】
 (青字部分をクリックし、体験記をご覧いただけます。)

 当初の予定では20214月に来日し、研究生活を開始する予定でしたが、COVID-19の感染拡大に伴う日本政府の入国制限強化により、多くの同期研究者と同様に予定どおり来日することができませんでした。そのため、20214月から1年間は中国からオンラインで授業を受講しました。
 この期間、研究テーマの遂行環境などを考慮した松本教授のご提案により、指導教員を循環器システム医科学講座の小亀浩市教授へ変更しました。長い待機期間を経て、20224月上旬にようやく来日し、本格的な博士課程での研究生活を開始しました。

 小亀先生は、奈良県立医科大学の招聘教授を務めるとともに、国立循環器病研究センター研究所分子病態部部長も兼務する、血栓・止血研究分野の第一人者です。葉さんは、小亀教授の指導のもと「ナノポアロングシーケンシング技術を用いた VWF遺伝子の全長解析法の確立」に関する研究に取り組み、その成果は“Genetic analysis using long-read sequencing to overcome the difficulties in VWF gene”と題する論文として発表され、『Research and Practice in Thrombosis and Haemostasis』第9巻第4号に掲載されました。

右;小亀浩市先生

 また、博士課程在学中は学術交流にも力を注ぎ、国内外の学会で積極的に口頭発表やポスター発表を行いました。特に、「VWF遺伝子解析の困難性を克服するロングリードシーケンシング法の構築」と題するポスター発表は、第45回日本血栓止血学会学術集会において優秀ポスター賞を受賞しました。

 葉盛さん、このたびの博士号取得、誠におめでとうございます!

 松本教授、小亀教授をはじめ、これまでご指導いただいた多くの先生方への感謝の気持ちを胸に、今後ますます活躍され、日中医学交流の発展に大きく貢献されることを心より期待しています。